Blind loop症候群(盲管症候群)

投稿日:2017年5月27日 更新日:

Blind loop症候群(BLS)は胃癌のBillroth-Ⅱ法手術後の合併症として特徴的な症状である。

Billroth-Ⅱ型を受けると、術後の盲端部に腸内細菌が貯留し、増殖した細菌によって胆汁・VitB12が消費されるため、水様便や巨赤芽球性貧血になる。

BLSは、上部消化管に存在する細菌コロニーが制御不能になり始めるか、またはそれらの構成が変化することで、小腸で生じる正常な生理学的過程に負担をかけるときに生じる。


Billroth-Ⅱ型:胃中部(M)、胃下部(L)に発生した胃癌に対して幽門側をすべて切除し、残胃と空腸ループを吻合する術式。術後の合併症としてBLSや輸入脚症候群をきたすことがある。
引用:http://medical-checkup.biz/archives/7984

BLSの病態生理

小腸における細菌の過増殖は、胃腸管の長さに沿った内容物の一定の蠕動運動と胃液分泌物、膵分泌物、胆汁の抗菌特性などの様々な機械的・化学的因子によって防止されている。しかし、外科的手術や膠原病などでこれらのいずれかが中断すると、細菌の増殖が起こり、正常な消化プロセスが崩壊し、脂肪と脂溶性ビタミンの吸収不良が生じる。

BLSの原因

BLSは、腹部の外科手術や炎症性腸疾患、強皮症の合併症として主に起こる。また、空腸憩室炎によっても起きることがある。

BLSの症状

BLSの症状のほとんどは非特異的であり、最大限の注意を必要とする。

  • 食欲減少
  • 吐き気
  • 鼓腸
  • 下痢
  • 食後の満腹感
  • 脂肪便
  • 体重減少

また、進行した症例のBLS患者に関連する吸収不良の結果として、ビタミンやミネラルの欠乏で以下が示される。

  • ビタミンB12欠乏症
  • 葉酸欠乏症
  • 鉄欠乏症
  • ビタミンE欠乏症

BLSの治療

BLSの治療は、Vit.B12サプリメントと一緒に、過剰な細菌増殖を抑制するためにエリスロマイシンやメトロニダゾールなどの抗生物質投与から始まる。これらが効果的でない場合、腸を通る食物の流れを改善するために手術が必要な場合もある。

また、脂肪吸収障害を緩和する目的で、高カロリー・高タンパクな食事を少量ずつ一日数回摂取していく食事療法も必要。炎症性腸疾患が原因であれば、個別に治療を行っていく必要がある。

-消化器科

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