アドレナリンとノルアドレナリン

投稿日:2017年9月17日 更新日:

アドレナリン、ノルアドレナリンなどのカテコール核をもつ生体アミン(カテコラミン)の生合成は共に、チロシンから始まる。チロシンはフェニルアラニンヒドロキシラーゼ酵素によるヒドロキシル化によってフェニルアラニンから生成される。

チロシンは、芳香環のヒドロキシ化によりドーパに変わり、さらに脱炭酸化されドーパミンになる。ドーパミンは中枢神経系での重要な伝達物質なので、ドーパミン作動性ニューロンではここで反応が止まる。

副腎およびアドレナリン作動性ニューロンではさらに代謝が継続し、ドーパミンをヒドロキシ化してノルアドレナリンに変換する。このときの反応の補酵素となるのがビタミンC(アスコルビン酸)である。最後に、ノルアドレナリンのN-メチル化によりアドレナリンが生じる。

ここまでの一連の反応をまとめると、以下のようになる。
アドレナリンとノルアドレナリンの違い

Via:https://en.wikipedia.org/wiki/Tyrosine

アドレナリン、ノルアドレナリンは、身体活動における闘争や逃避行動に関わり、ほぼ共通した生理学的変化を引き起こす。典型的な効果としては、心拍数、血圧、血糖値の上昇などである。COMT阻害剤やMAO-B阻害剤のような類の薬物は、ドパミンの代謝を低下させ、カテコラミンの作用を増強する。

ただし、互いに交感神経の受容体に対する反応性が微妙に異なり、ノルアドレナリンはα1、α2受容体に同程度に作用し、β1受容体にも作用するが、β2受容体への作用は非常に弱い。アドレナリンはα、β作用ともに、ノルアドレナリンよりやや強く、全ての受容体に同程度作用する。

したがって、ショック時の昇圧としてはノルアドレナリンを用いるのがベターであるが、重傷のショックの時は、α、β作用ともに作用を示すアドレナリンを用いる。

またカテコールアミンは分解された後に尿中に分泌されるため、褐色細胞腫などでは尿中のカテコラミン代謝産物の濃度を測定し診断に用いたりする。

  主な作用 作用部位
α1受容体 血管平滑筋収縮
血糖値上昇
瞳孔散大
脂肪の分解促進
膀胱括約筋収縮
血管平滑筋
α2受容体 血小板凝集
ノルアドレナリン放出抑制
アセチルコリン放出抑制
インスリン分泌抑制
自律神経系の末梢
β1受容体 心拍数増加
心収縮力増強
脂肪分解促進
レニン分泌増加
心臓
β2受容体 血管平滑筋弛緩
末梢抵抗減少
気管支拡張作用
グリコーゲン分解促進
グルカゴン分泌促進
気管支・消化管・血管平滑筋

-病態生理

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