アドレナリンとノルアドレナリンの違いは?

アドレナリン、ノルアドレナリンなどのカテコール核をもつ生体アミン(カテコラミン)の生合成はともに、チロシンから始まります。チロシンはフェニルアラニンヒドロキシラーゼ酵素によるヒドロキシル化によってフェニルアラニンから生成されます。

チロシンは、芳香環のヒドロキシ化によりドーパに変わり、さらに脱炭酸化されドパミンになります。ドパミンは中枢神経系での重要な伝達物質なので、ドパミン作動性ニューロンではここで反応が止まります。

副腎およびアドレナリン作動性ニューロンではさらに代謝が継続し、ドパミンをヒドロキシ化してノルアドレナリンに変換されます。このときの反応の補酵素となるのがビタミンC(アスコルビン酸)です。最後に、ノルアドレナリンのN-メチル化によりアドレナリンが生成されます。

ここまでの一連の反応をまとめると、以下のようになります。
アドレナリンとノルアドレナリンの違い





アドレナリン、ノルアドレナリンは、身体活動における闘争や逃避行動に関わり、ほぼ共通した生理学的変化を引き起こします。典型的な効果としては、心拍数、血圧、血糖値の上昇などである。COMT阻害剤やMAO-B阻害剤は、ドパミンの代謝を低下させることで、カテコラミンの作用を増強するため、Parkinson病の治療の補助薬として用いられています。

これらは、交感神経の受容体に対する反応性が異なっており、ノルアドレナリンはα1、α2受容体に同程度に作用し、β1受容体にも作用しますが、β2受容体への作用は非常に弱い傾向があります。アドレナリンはα、β作用ともに、ノルアドレナリンよりやや強く、全ての受容体に同程度作用します。

臨床的には、ショック時の昇圧としてはノルアドレナリンを用い、重傷のショックの時は、α、β作用ともに作用を示すアドレナリンを用いています。

カテコールアミンは分解された後に尿中に分泌されるため、褐色細胞腫や神経芽腫では尿中のカテコラミン代謝産物濃度の測定が診断に役立てられています。

  主な作用 作用部位
α1受容体 血管平滑筋収縮
血糖値上昇
瞳孔散大
脂肪の分解促進
膀胱括約筋収縮
血管平滑筋
α2受容体 血小板凝集
ノルアドレナリン放出抑制
アセチルコリン放出抑制
インスリン分泌抑制
自律神経系の末梢
β1受容体 心拍数増加
心収縮力増強
脂肪分解促進
レニン分泌増加
心臓
β2受容体 血管平滑筋弛緩
末梢抵抗減少
気管支拡張作用
グリコーゲン分解促進
グルカゴン分泌促進
気管支・消化管・血管平滑筋
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