ヘモグロビンとミオグロビン

投稿日:2017年10月14日 更新日:

ヘモグロビン

ヘモグロビンは、肺から全身の組織に酸素を運び、組織から二酸化炭素を肺に戻す赤血球中のタンパク質分子である。

ヘモグロビンは、4つのタンパク質分子(グロブリン鎖)で構成されている。正常な成人ヘ​​モグロビン(Hbと略記)分子は、2つのαグロブリン鎖と2つのβグロブリン鎖を含んでいる。胎児および乳児では、ヘモグロビン分子は2つのα鎖と2つのγ鎖で構成されたHbFで、それが乳児に成長するにつれて、γ鎖が徐々にβ鎖に置き換えられたHbAに変化していく。

各グロブリン鎖は、ヘムと呼ばれる重要な鉄含有ポルフィリン化合物を運んでいる。ヘム化合物には、血液中の酸素と二酸化炭素の輸送に不可欠な鉄原子が埋め込まれている。ヘモグロビンに含まれる鉄によって血液が赤く見える。

ヘモグロビンは赤血球の形状を維持する上で重要な役割を果たしている。赤血球の正常の形は真ん中がくぼんだドーナツ状リングである。したがって、ヘモグロビンに異常があると、赤血球の形状が崩壊し、その機能が障害されることになる。

ミオグロビン

ヘモグロビンと同様に、ミオグロビンもヘムグループの酸素に結合するタンパク質である。しかしヘモグロビンが4つであるのに対して、ミオグロビンの有するヘム分子は1つである。そのヘム基はヘモグロビンよりも酸素に対する親和性が強い。

ヘモグロビンの機能が酸素を運搬することに対し、ミオグロビンは酸素を主に赤色筋肉に貯蔵することが目的である。また筋細胞中に高濃度に存在するミオグロビンは、生物がより長い時間呼吸を保持することを可能にしており、クジラやアザラシのような水中哺乳動物では、このミオグロビンが特に豊富に筋肉に存在している。

ミオグロビンは筋肉が壊れた際に血中に漏れ出すため、鋭敏な筋障害マーカーである。急性心筋梗塞などで、CK-MB、トロポニンT、ASTと同じように臨床徴候として現れる(CK-MBよりも早いが特異性は低い)。

また横紋筋融解によって放出されたミオグロビンは腎臓によって濾過されるが、腎尿細管上皮に対して毒性があり、急性腎障害を引き起こす可能性がある。

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