骨格筋と心筋の興奮収縮連関の違い

投稿日:2016年12月22日 更新日:

骨格筋と心筋、同じ横紋筋ですが、その興奮収縮の流れは
細胞外からのCa2+の流入が必要か否か、で少しだけ異なります。

まず横紋筋という同じくくりで見てみると、その収縮の開始は以下の流れによります。

1、筋細胞膜が脱分極し活動電位が発生する。
2、活動電位が筋小胞体のCa2+チャンネルに伝達される。
3、Ca2+チャンネルが開口し、筋形質のCa2+濃度が上昇する。
4、Ca2+がトロポニンCに結合し、構造変化を起こす。
5、トロポニンがトロポミオシンの位置をずらし、ミオシン頭部がアクチンと結合する。
6、アクチン-ミオシンサイクルが開始され、筋繊維が収縮する。

ちなみに筋収縮の終了は上記と逆の流れとなります。

1、Ca2+が筋小胞体内へ、輸送され、筋形質のCa2+濃度が低下する。
2、Ca2+がトロポニンCから離れ、構造変化が元に戻る。
3、アクチン-ミオシンサイクルが停止され、筋繊維が弛緩する。

興奮収縮の流れを図に示すとこのようになります。

図1 興奮の伝達から筋収縮までの流れ
骨格筋と心筋の興奮収縮連関の違い

上記には書いていないですが、活動電位は、上の図のT菅を通じて筋小胞体に伝えられます。骨格筋はT菅の脱分極により、直接筋小胞体からCa2+を取り出すので、脱分極誘発性Ca放出、と呼ばれます。また、この時T菅と筋小胞体との連絡に関する構造は筋小胞体フットと呼ばれます。

一方、心筋の場合、筋小胞体の放出には、細胞外からのCa2+の流入が必須となっています。これをCa誘発性Ca放出と呼びます。つまり、心筋は細胞外のCa2+を高めれば収縮力が増すということになります。この機構をうまく利用した心不全の特効薬の例がジギタリス製剤となります。

したがって、脱分極誘発性Ca放出Ca誘発性Ca放出か、これらが両者を決定づける上で大きな違いとなるわけです。

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