イレウスの原因、診断、治療

投稿日:2017年10月27日 更新日:

イレウスは、物理的あるいは機能的な原因などによって、腸管内腔が塞がり、腸の内容物がそれ以上先に進まなくなる病態である。

閉塞部より口側では、ガスで腸が異常に拡張することが多く、立位または側臥位正面像において、ニボー(鏡面像)が認められる。

イレウスの原因

イレウスには機械的イレウスと機能的イレウスに大別されている。機械的イレウスの原因は、術後癒着、ヘルニア、消化管腫瘍(大腸癌など)などである。このうち、閉塞部近くの腸管に血行不全をきたしたものを絞扼性イレウスといい、腸重積、鼠径ヘルニア嵌頓、腸軸捻転症によって起こりえる。血行不全はそのまま放っておくと腸管壊死をきたし敗血症性ショックという致死的な経過をたどる可能性があるため通常緊急手術となる。

機能的イレウスの原因には糖尿病、汎発性腹膜炎、腹部術後の腸麻痺、甲状腺機能低下症などが挙げられる。

イレウスの診断

X線の立位または側臥位正面像において、ニボー(鏡面像)が認められる。

また、大腸ガスが小腸で径3cm以上、大腸で径6cm以上あれば拡張と判断できる。このとき、両者で明らかな差が認められれば機械性イレウス、差が認められなければ麻痺性イレウスである可能性が高い。

イレウス(腸閉塞),ニボー

イレウスの治療

機械性イレウスの場合、血行不全を伴っていなければ(つまり絞扼性でなければ)、絶飲食の上で経鼻胃管やイレウス管を留置して腸管内容物の吸引と腸管内圧の減圧により軽快することが多い。

脱水症状を伴っていれば、輸液と電解質の補正を行う。

しかし、絞扼性で全身状態が不良であれば、腸管壊死に陥る可能性があるため緊急手術を行う。

イレウス改善後に、再発予防として、緩下剤(パントテン酸、プロスタグランジン)等の内服加療や漢方薬(大建中湯)の処方を行う。

-消化器科

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