先端巨大症の病態、症状、診断、治療

投稿日:2017年11月13日 更新日:

先端巨大症の病態、症状、診断、治療先端巨大症(acromegaly)とは下垂体からの成長ホルモン(以下GH)の過剰分泌により、骨端線が閉鎖した後でも手足、額、顎などの骨や結合組織が過剰な発育をきたす疾患である。

比較的稀な疾患で、100万人あたり40 - 60人程度に発症。なお骨端線閉鎖前に起これば下垂体性巨人症と呼ばれる。

先端巨大症の病態

下垂体より分泌されたGHは肝臓のGHレセプターに結合して、インスリン様成長因子-Ⅰ(IGF-Ⅰ)を産生し、種々の生理活性を示す。GHには成長を刺激する作用の他、代謝亢進や血糖値を上昇させる働きなどがある。

先端巨大症の原因の95%は、下垂体腺腫という良性腫瘍による。この中で一部プロラクチン(PRL)を産生するプロラクチノーマが含まれる。遺伝性は特に認められていない。

先端巨大症の症状

  • 下垂体腺腫による局所症状:頭痛、視野障害(両耳側半盲が有名)
  • GH過剰分泌による症状:高血糖、高血圧、軟部組織の肥大
  • 合併症:関節炎、手根管症候群、糖尿病心不全、腎不全、肝線維症

先端巨大症の診断

  • 身体診察:手足容積増大、前額部突出、口唇肥大、巨大舌、下垂体性巨人症では高身長
  • 血液検査:GH↑※1、IGF-Ⅰ↑※2、無機リン↑(近位尿細管での再吸収が増加)
  • TRH負荷、GnRH負荷:GH↑(健常人では見られず奇異性反応と呼ばれる)
  • 75gOGTT試験:GH抑制されず
  • CT/MRI:下垂体腺腫(macroadenoma)。同時に内頸動脈の狭窄や海綿静脈洞への浸潤、視交叉の圧迫なども確認
  • 手足のX線写真:指趾の末節骨のカリフラワー状変形
  • 視野検査:下垂体腺腫が視交叉を圧迫していれば両耳側半盲

先端巨大症の病態、症状、診断、治療
※1)GHの成人の基準値は男0.64 ng/ml、女0.11~3.90ng/ml以下 ※2)IGF-Ⅰの成人の基準値は男85~369ng/ml、女119~389ng/mlである。

先端巨大症の治療

  • 内視鏡下経蝶形骨洞下垂体腺腫瘍摘出術(Hardy手術)
  • 手術困難例では、ブロモクリプチン(ドパミンアゴニスト)、オクトレオチド(ソマトスタチン類似体)

-内分泌科

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