月経困難症の病態、症状、治療

投稿日:2017年11月20日 更新日:

月経困難症の病態、症状、治療月経困難症とは、月経に随伴して起こる病的症状で、下腹部痛や悪心などが通常よりも強く現れる結果、日常生活に支障をきたしている状態である。

思春期の頃などに起きる器質的変化のない機能性(原発性)無月経と子宮内膜症や子宮腺筋症などに伴う器質性(続発性)無月経に分けられる。

婦人科外来では比較的頻度の多い疾患であるが患者の自覚症状に基づいて診断する側面もあるため、それが病的なものであるか、それとも生理的範囲に留まるものかを判断するのは非常に難しい場合がある。ただし、症状が強い場合はHbが5mg/dl以下にまで低下するほどの出血をきたすこともあり、当然そのときは日常生活を送ることも難しいだろう。

機能性無月経

10代後半〜20代前半の頃の女性に多く、症状は排卵直後に始まり、月経が終わるまで続く。これは排卵による体内のホルモンレベルの変化が関与しているからである。

女性は月経周期の間、潜在的な妊娠準備のために子宮内膜が肥厚する。そして、排卵後、卵子が受精しておらず、妊娠していない場合は、子宮内膜組織は不要であり、脱落して排泄される。

この際に、プロスタグランジンという分子化合物が、子宮内膜細胞の破壊や子宮を収縮させる効果で内容物の放出をしており、月経中に放出される。このプロスタグランジンの分泌量が増えると、子宮の平滑筋が過度に収縮し、強い痛みや悪心を引き起こす。また心因性因子などもこの機能性無月経の原因として考えられている。

したがって、NSAIDsによりプロスタグランジンの合成を抑制すると月経痛をある程度抑制することができる。また具体的な作用機序は分かっていないが、当帰芍薬散や桂皮茯苓丸、加味逍遙散などの漢方薬が有効な場合も多い。

器質性無月経

30歳以降に発生し、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜症、子宮奇形、子宮頸管狭窄、子宮発育不全症、骨盤内炎症などに随伴して起こりうる。治療は原疾患の治療に加え、対症療法である。
また最終手段として、腹腔鏡下にて仙骨子宮人体内を走行する求心神経路を切断するという方法もある。

-産婦人科

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