羊水のL/S比|胎児の肺成熟度の指標

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L/S比とは、Ⅱ型肺胞上皮細胞で産生され肺サーファクタントの成分であるレシチン(L)とスフィンゴミエリン(S)の比である。スフィンゴミエリンは妊娠中はほぼ一定の濃度であるのに対し、レシチンは肺の成熟とともに増加するため、L/S比によって胎児の肺成熟度を評価することができる。

L/S比が2以上あれば、正常に胎児の肺は発達していると考えられる。しかし、L/S比が2以下で生まれた場合は、呼吸窮迫症候群(RDS)を起こす可能性がある。

胎児の肺サーファクタントの分泌は、妊娠34週以降に活発になるといわれており、この分泌が行われる前に早産となった場合は、出生時肺胞が気圧でつぶされ膨らまず呼吸困難に陥る。実際、RDSは妊娠28週未満で出生した新生児の約60%、妊娠28週〜34週で出生した新生児の約30%に起きると言われている。

現在は、出生後に発生してしまったRDSに対しては、人工サーファクタント補充療法が行われており、また予防的に胎児期の間にステロイドが母体に投与する予防法が取られる場合がある。

L/S比測定の手順

羊水穿刺により羊水サンプルを採取し、サンプルを1000rpmで3〜5分間遠心分離する。成分分離された上清に薄層クロマトグラフィー(TLC)を実施する。レシチンとスフィンゴミエリンは、TLC上ではっきりと分かれるので、測定は比較的容易である。

-産婦人科

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