リウマチ熱の症状、検査、診断、治療

リウマチ熱(RF:Rheumatic fever)はA群β溶連菌感染に続いて起きることのある、心臓や関節、皮膚、脳における全身性の炎症性疾患です。A群β溶連菌感染後2〜4週間のうちに発症するケースが多いです。学童期に好発し、発症確率は1%程度であると言われています。

リウマチ熱では、発熱や関節痛を小症状として、大症状(心炎、多発性関節炎、小舞踏病、輪状紅斑、皮下結節)などが見られることがあります。合併症として心炎が50%に起こり、僧帽弁が冒されることにより僧帽弁狭窄症(MS)をきたすと、心不全や不整脈に至る危険性があります。

リウマチ熱の症状

リウマチ熱の小症状
・発熱
・関節痛
・炎症反応
・PR延長

リウマチ熱の大症状
・心炎(50%):心内膜炎、心膜炎
・多発関節炎(60〜85%):四肢の大関節から始まり移動性
・小舞踏病(リウマチ性舞踏病)
・輪状紅斑:体幹中心に消退、出現を反復
・皮下結節

多発関節炎は認められる頻度が高く、関節リウマチと異なり関節変形を来すことが少ないのが特徴です。心臓の病変は一生の後遺症となる可能性があります。

リウマチ熱の主要検査

  • A群溶連菌の咽頭培養:原因菌を直接検索する方法
  • ASO(抗ストレプトリジンO抗体)↑:ストレプトリジンは溶連菌が出す酵素である
  • 急性期炎症反応:CRP・白血球・赤沈↑、軽度貧血
  • その他:心エコーで心膜炎や弁膜症合併の有無を確認

弁膜症を合併すると、心尖部で収縮期雑音などを聴取されます。小児の場合それが発熱による機能性雑音なのか、生理的な無害性雑音なのか分かりにくいことがあるので、心エコーによるチェックも同時に行うことが理想的です。

リウマチ熱の診断

Jones改定基準より、先行する溶連菌感染の証明により、大症状2項目以上、または大症状1項目+小症状2項目以上で診断可能。鑑別疾患としては若年性特発性関節炎(JIA)や全身性エリテマトーデス(SLE)、大動脈炎症候群などが挙げられます。

リウマチ熱の治療

連鎖球菌を完全に根絶するために、ペニシリンやアモキシシリン、セフェム系などを10〜14日間投与。心炎や大動脈弁閉鎖症の併発例にはプレドニゾロンを静注または経口投与します。