正常な脈、異常な脈

脈拍とは動脈で触れる心臓の周期的に起こる鼓動である。心臓は規則的な収縮と拡張のリズムを繰り返しながら、末梢の組織へ血液を送り出しており、この心臓の拍動を心拍動といい、それは手首(橈骨動脈)や足首(後脛骨動脈)、首(頸動脈)で脈拍として触れることができる。

健常成人の安静時の脈拍数は60〜100回/分程度であり、心拍数と一致している。しかし、不整脈などの場合にはこの値に差が現れる。

脈拍のリズムが規則的であれば、不規則であれば不整という。健常人の脈拍は当然整となり、吸気時で脈拍のリズムが少し早く小さくなり、呼気時で少し遅く大きくなる。
正常脈拍

異常な脈

大脈

脈拍の振幅が大きい脈を大脈という。大動脈弁閉鎖不全症(AR)や動脈管開存症(PDA)、Basedow病などで見られる。大動脈から血液がなくなり、左室が慌てて収縮している様子を意味する。
大脈

小脈

脈の振幅が小さい脈を小脈という。1回拍出量の減少によって起こり、大動脈弁狭窄症(AS)や心タンポナーデで見られる。

速脈

脈の立ち上がりと消失が速い脈を速脈という。大脈と同時に起きる。
速脈

遅脈

脈の立ち上がりと消失が速い脈を遅脈という。小脈と同時に見られる。
遅脈

奇脈(Kussmaul脈)

吸気時に収縮期血圧が10mmHg以上低下する脈を奇脈(Kussmaul脈)という。心タンポナーデや収縮性心膜炎では吸気時に左心室流出路が狭まるため、収縮期血圧が低下する。
奇脈(Kussmaul脈)

交互脈

1心拍ごとに脈の心拍が変化する脈を交互脈という。拡張型心筋症(DCM)などで左室機能が低下し、心筋細胞が不完全に回復することで、収縮する細胞が毎回交代し、1回おきに変化することで見られる。
交互脈

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