虚血、充血、うっ血

虚血

虚血とは動脈血流の不足による局所の貧血のことをいう。静脈でも虚血が生じるはことはあるが、動脈血の方が組織に栄養を送っているためその虚血は危険な徴候である。

貧血といっても、ヘモグロビンの減少を伴うわけではなく、一般的な貧血とは異なり、局所貧血と呼ばれることがある。

虚血が持続すると細胞の変性、萎縮、線維化が生じる。とくに、冠動脈の閉塞や狭窄などにより心筋への血流が阻害され、心臓に障害が起こる疾患のことを虚血性心疾患と呼び、心筋梗塞や狭心症などがこれに含まれている。

また、四肢末端に起きる虚血(循環障害)として代表的なのがレイノー現象という手足が蒼白症状である。これは強皮症などの膠原病や振動障害などに見られる。

充血

充血とは臓器内の血液量が増加した状態をいい、動脈系からの血液の供給が増加して起こる場合を、活動性充血、静脈系からの血液の流れが障害されて起こる場合を、受動的充血(うっ血)と呼ぶ。

一般的に機能亢進している臓器には、血流が増えるため、活動性充血が起き、温度が上がる。充血によって臓器障害をきたすことはまずないであろうが、頭痛、浮腫、出血をきたすことはよくある。

うっ血

うっ血は、先ほどの静脈系からの血液の流れが(血栓などにより)障害されて起こる場合の、受動的充血のことをいう。このうっ血が高度になると、血液の流れが停止してしまい、血行静止という状態に陥る。

うっ血には、うっ血性心不全弁膜症急性心筋梗塞(AMI)などの心臓に起因する全身性のものと、静脈血栓症のように血栓や炎症で静脈が閉塞、狭窄する局所性のものがある。

うっ血が起きると、血流の届かない部位の壊死や変色(チアノーゼ、発赤)が起きる。喧嘩などで首を締めると、頭部の血流の流れが悪くなり、顔面の毛細血管がうっ血を起こし、顔面に溢血点ないし出血斑が見られる。

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