小球性貧血、正球性貧血、大球性貧血

投稿日:2017年10月6日 更新日:

小球性貧血、正球性貧血、大球性貧血
貧血疾患は形態的にMCV(平均赤血球容積)を基準に、サイズの小さいもの(80fl以下)を小球性、大きいもの(101fl以上)を大球性、その間(80〜100fl)を正球性と分類できる。臨床で遭遇する頻度としては小球性、正球性、大球性の順に多い。

また1Htあたりのヘモグロビン濃度(MCHC)によって、正色素性か低色素性かに分けることができ、それを含めると「小球性低色素性貧血」「正球性正色素性貧血」などと表現される(MCHCの求め方はこちらをチェック)。

小球性貧血

赤血球の大きさが、平均より小さく、MCVが80fl以下の貧血をいう。何らかが原因で赤血球中のヘモグロビン素量が少なくなることで、それを運ぶ赤血球の大きさも小さくなる。

小球性貧血をきたす一番多い疾患が鉄欠乏性貧血であり、他にアルコールや骨髄異形成症候群(MDS)によって二次的に起こる鉄芽球性貧血やサラセミア、慢性疾患に伴う貧血などがある。

正球性貧血

赤血球の大きさが、MCV80〜100flの貧血である。再生不良性貧血や急性白血病、溶血性貧血、脾腫などで見られる。

出血による赤血球の過剰な喪失や、骨髄の造血能が低下しているときなどに主に見られる。ただし、出血の場合、長期にわたると鉄がだんだん少なくなるため小球性貧血に徐々に移行する。

大球性貧血

赤血球の大きさが平均以上で、MCVが100fl以上の貧血を言う。

ビタミンB12や葉酸欠乏などDNAの合成に必要な因子の不足により出来損ないの赤血球が生じる、巨赤芽球性貧血や悪性貧血で見られる。ちなみに、大球性貧血の場合は、正色素性であることは分かりきっているので、他の2つのように「大球性正色素性貧血」といった呼び方は通常しない。

-血液科

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