低Na血症の原因と治療

低Na血症とは、血清Na濃度が136mEq/L未満になることをいいます。低Na血症になると、精神錯乱や頭痛、悪心、重度になると痙攣、昏睡状態に陥ります。

血清Na濃度 症状
130mEq/L以上 一般的には無症状
120〜130mEq/L 虚脱感、疲労感
110〜130mEq/L 精神錯乱、頭痛、悪心、食思不振
110mEq/L以下 痙攣、昏睡

低Na血症で考えられる病態

低Na血症の病態は細胞外液量(ECF)が①増加する場合、②減少する場合、③不変〜軽度増加の場合に大別されます。

1.ECF増加の低Na血症

体内Na量を上回る水の貯留により血液が希釈される場合に起き、浮腫を伴います。具体的には心不全、肝硬変、ネフローゼ症候群、腎不全などが挙げられます。

ECF減少の低Na血症

水の喪失に加えNaがそれ以上に減少する場合に起き、脱水を伴います。具体的には嘔吐、下痢、熱傷、急性膵炎などの腎外性の要因と、慢性腎炎や間質性腎炎などの腎性の要因が挙げられます。

ECF不変の低Na血症

浸透圧調整系の異常により血症浸透圧低下をきたす場合に起きます。具体的にはSIADH、甲状腺機能低下症、副腎皮質機能低下症、心因性多飲症などが挙げられます。

低Na血症の治療

血清Na濃度の補正は、Naの静脈内投与で、血清Na濃度125mEq/Lを目標に、緩徐に(1時間あたり1mEq/L,1日あたり8〜12mEq/Lが目安)慎重に行う必要があります。

Naを急速に補正すると、橋中心性脱髄崩壊症候群を起こす可能性がありますので要注意です。Na値の上昇に伴う細胞内から細胞外への水の移行により細胞が萎縮を起こす病態で、非可逆的な意識障害や四肢の弛緩性麻痺、嚥下障害などをきたすことがあります。

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