血管内溶血と血管外溶血|溶血性貧血

投稿日:2016年12月30日 更新日:

  血管内溶血 血管外溶血
概念 血管の中で、赤血球が生理的寿命(約110日)を迎える前に破壊されるために生じる溶血 主に脾臓などの血管外で、赤血球が生理的寿命を迎える前に破壊されることで生じる溶血
所見 Hb、LD、K、AST、間接Bilなどの上昇
尿中Hb・ヘモジデリン↑↑ 鉄・フェリチン↑↑
鑑別疾患 発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)
赤血球破砕症候群
自己免疫性溶血性貧血(冷式)
ABO型不適合輸血
G6PD欠損症
遺伝性球状赤血球症
自己免疫性溶血性貧血(温式)
鎌状赤血球症
サラセミア
ピルビン酸キナーゼ欠損症
PK欠損症

溶血性貧血は溶血の起きる場所から、脾臓で壊される血管外溶血と、血管の中で溶血する血管内溶血に大別されている。

溶血では、赤血球中からヘモグロビン(Hb)、LD、K、AST、間接ビリルビンなどが漏れ出す。

このときハプトグロビンは、体の鉄の喪失を防ぐことと遊離したHbが腎臓に障害を与えることを防ぐ目的で、血中に漏れ出したHbと結合し、それを回収し肝臓に運ぶ。しかし大量に溶血した場合は回収されないHbが出てくるため、それらは腎臓で濾過され、血中に排泄されHb尿(赤色尿)として現れる。

特にやってはいけないヒューマンエラーであるが、輸血の際にドナーと患者の血液型を誤って投与した場合、ABO型不適合輸血による血管内溶血が起きる。万一、輸血後すぐに発症した患者の血圧低下や赤色尿は、これを疑いすぐに輸血を中止しなければならない。

脾臓で起きる血管外溶血では、ハプトグロビンと結合したHbは肝臓へそのまま戻るため、鉄とフェリチン値が上昇する。そして体内の恒常性により、骨髄赤芽球網赤血球の上昇も見られる。しかし、血管内溶血ではHbとフェリチンより変性したヘモジデリンはすぐに尿に移動するため、血中の鉄とフェリチン値は低下する傾向がある。

-血液科

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