血中アルカリフォスファターゼ(ALP)が上昇する疾患

投稿日:2017年6月17日 更新日:

アルカリフォスファターゼ(ALP)はLAP、γ-GTPと共に胆道系酵素と呼ばれるものである。ヒトにおいては、肝臓内の代謝や骨格内の発達において不可欠な役割を果たしており、これらにおける疾患、たとえば肝炎や骨軟化症などで上昇するため診断を決定するのに役立つバイオマーカーとなっている。

また血中ALP濃度は、年齢や性別、血液型、妊娠の有無などにも依存している面が大きい。ALPには肝胆、骨、胎盤、小腸由来のアイソザイムがあり、ALPが上昇している場合はアイソザイム測定によって障害部位の推定を行える。

ALP高値の場合の鑑別

肝硬変では、ALP2とALP5で同時に上昇するようです。また、肝癌の方が肝硬変より著明に上昇を認めるため、ALPが急上昇すれば肝硬変から肝癌への移行を疑うきっかけとなるわけです。

ALP1(肝性) 胆道閉塞、肝癌
ALP2(肝性) 肝炎、肝硬変、肝癌
ALP3(骨性) 骨粗鬆症、骨軟化症、甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能亢進症
ALP4(胎盤性) 妊娠、末期癌
ALP5(小腸性) 潰瘍性大腸炎、腎不全、糖尿病、肝硬変、生理性

ALP低値の場合の鑑別

以下の疾患(状態)では、ALP値を低下させることがある:

  • 栄養失調
  • マグネシウム欠乏症
  • 甲状腺機能低下症
  • 軟骨無形成症およびクレチン症の小児
  • 悪性貧血
  • 再生不良性貧血
  • 慢性骨髄性白血病(CML)
  • Wilson病
  • 閉経後の女性
  • 重度腸炎後の小児

また、以下の薬物でもALPを減少させることが知られている:

  • 経口避妊薬

-検査医学

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