罹患率と有病率

投稿日:2016年12月20日 更新日:

  有病率 罹患率
概念 静態的な観察:ある時点における有病者の割合
有病者数÷人口
動態的な観察:ある集団で一定期間に疾患に罹患した人の割合。
罹患数÷人口×観察期間
利点 一時点の評価で把握できるため、罹患率と比べて測定が容易であること 特定の疾病の発生を直接示すため、因果関係を調べる際に役立つこと
欠点 疾病の発生状況を直接示さないこと
有病期間の短い疾患(すぐに治癒や死に至る病気)には適さないこと
調査期間中の継続的な追跡が必要となるため、非常に時間と労力を要すること
統計資料の利用範囲が狭いこと

有病率と罹患率の関係には以下が成り立つ。

有病率 = 罹患率×有病期間

スクリーニング検査の感度、特異度は有病率と無関係に決まり、陽性反応的中度は集団の有病率に影響されるである。これは、感度90%、特異度90%である検査方法を用いても、その集団内での有病率によりこの2つの値は異なってくるからである。

たとえば、ある疾患の有病率10%、1000人の集団があるとしよう。検査陽性は病気を持つ100人の中からの90人と病気を持たない900人の中からの90人となり、陽性反応的中度は90/180=50%となる。
一方、有病率5%、1000人の集団であるとすれば、検査陽性は病気を持つ50人の中からの45人と病気を持たない950人の中からの95人となり、陽性反応的中度は45/140=32%となる。

つまり、検査で陽性となっても、その集団の有病率によってその検査の信憑性は変化するのである。

また、罹患率の算出は患者調査により可能となる。

-公衆衛生, 統計

Copyright© MEDY , 2018 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.